
地球の回りを回っている人工物体のことです。例えば、人工衛星、ロケット、人工衛星から切り離された部品、ロケットから切り離された部品、人工衛星の劣化に伴って剥がれた塗料、断熱材の破片、衛星破壊実験で発生した破片、衛星やロケット自体が破裂した時の破片、宇宙飛行士が宇宙遊泳中に手放してしまった手袋、工具等です。



| No. | 国名 | 人工衛星 | ロケット機体や破片 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ロシア | 1389 | 4176 | 5565 |
| 2 | アメリカ | 1121 | 3659 | 4780 |
| 3 | 中国 | 80 | 3073 | 3153 |
| 4 | フランス | 47 | 415 | 462 |
| 5 | 日本 | 115 | 73 | 188 |
| 6 | その他 | 527 | 292 | 819 |
| 合計 | 3279 | 11688 | 14967 | |

1980年代、アメリカや旧ソ連が地上からのミサイルにより衛星破壊実験を多数実施した経緯があります。そして、2007年2月、中国が世界で3番目に衛星破壊実験を実施し、3000個以上のスペースデブリを発生させた近年宇宙開発史からみてもの最悪の事態です。
右図は、個々のデブリを点ではなく、軌道の軌跡で表現しました。爆破後2年で地球全体を覆うように分布してしまった様子が分かります。
2009年2月11日、シベリア上空約800kmで、米国の衛星電話用通信衛星とすでに運用が停止していたロシアの通信衛星が衝突、1000個以上に上る大小さまざまな破片が上下の軌道に飛散しました。衛星同士の衝突は歴史上初めての経験です。過去、運用中の衛星やロケット本体に、スペースデブリが衝突した事例が4回あります。
人工衛星の寿命は、太陽電池パネルの劣化やバッテリの劣化、姿勢や軌道制御用ガスジェットの燃料枯渇等が挙げられます。その他故障等によりスペースデブリ化した人工衛星は、地球の重力や大気抵抗により、徐々に高度が下がり200km以下になると急激に高度低下し、地球に落下、摩擦熱により消滅します。まれに大型の構造物で燃えにくい材料が地上に落下する場合があります。
| 過去の大型衛星の落下事例(燃え尽きずに破片が地上に落下した) | |
|---|---|
| 1978年 | 旧ソ連の原子炉衛星「コスモス954号」がカナダに落下 |
| 1979年 | 米国の宇宙ステーション「スカイラブ」がオーストラリアに落下 |
| 2001年 | ロシアの宇宙ステーション「ミール」の一部が南太平洋に落下 |
スペースデブリを能動的に減らす工夫は現状見つかっていません。従って、国連レベルで、スペースデブリをこれ以上出さないための「デブリ低減ガイドライン」が合意されました。高度2,000km以下の軌道に投入した人工衛星は運用終了後、25年~50年以内に地球に落下するよう軌道変更することを要求しています。勿論、衛星開発や衛星打ち上げ時に、不必要に部品等を放出することを禁止することを求める等、ガイドライン作成には、日本は積極的に貢献しました。
国際宇宙ステーションでは、1cm大のスペースデブリの衝突に耐えることのできるダンパーを設置しています。また、10cm以上のスペースデブリに対しては、全て軌道が掌握されているため、事前に接近解析をNASAが実施し、衝突の可能性がある場合には、宇宙ステーションの軌道を若干変更し、衝突回避を行っています。スペースデブリの接近で、これまで9回軌道変更、その他1回は軌道変更が間に合わなく、宇宙飛行士をISS内の安全な場所に退避させたこともあります。
スペースデブリも人工衛星等と同様、様々な軌道に存在するため、地球重力や大気抵抗により、落下し、大気との摩擦熱により消滅するものがあります。地球を取り巻く大気は、太陽活動により厚さが変動。例えば、太陽活動が活発な時には大気の厚みが増し、より早く、より多くのスペースデブリが落下することが知られています。