財団について

設立趣意書

設立趣意書 1994年2月

今世紀は人類がその持てる科学技術力を活用して次々に未知の領域を切り開き、そこに見いだされた可能性からさらに新たな可能性を生み出すという、人類史上希にみる飛躍の世紀でありました。
その典型的な例が宇宙開発であります。
我が国の宇宙開発は、1968年に宇宙開発委員会が発足し、そしてアポロ11号が月面着陸に成功した1969年に宇宙開発事業団が発足、世界的水準を目指して、本格的な各種大型開発への取り組みがなされ、今日に至っています。現在、我が国の宇宙開発及び利用は、気象、通信・放送等の実利用分野の人工衛星、地球環境を世界的に監視する地球環境監視衛星、宇宙科学研究所による宇宙探査等の科学分野の人工衛星、さらにこれらの人工衛星を打ち上げる手段としてのロケット等、技術レベルは世界に肩を並べるところまで向上し、また、国際宇宙ステーション計画に参加し、その準備として様々な宇宙実験を行うなど、世界の宇宙開発のー翼を担うところまできています。
その顕著な例として、1992年には、国際宇宙年として日本及び世界各地でさまざまな行事が催され、これをきっかけに宇宙への関心は、日本はもとより国際的な高まりを見せました。特に、日本人として初めてスペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士毛利さんは、数々の宇宙実験の成功(ふわっと'92)により、宇宙利用が有効であることを示しただけでなく、宇宙への関心や夢を膨らませてくれました。また、日本人初の女性宇宙飛行士向井さんは、1994年に第2次国際微少重力実験室の搭乗科学者としてスペースシャトルに搭乗し、約2週間の宇宙滞在中に諸宇宙実験を行う予定であり、ますます国際的一員として活動の場が拡大しています。その他人工衛星等を用いた地球規模での観測による環境問題への対応等、宇宙の利用はさらに発展していくことが期待され、今後、我が国及び世界にとって、宇宙開発及び利用が新たな分野を含めて国際協力のもとに大きく花開いていくものと考えられます。

一方、世界的には冷戦終了後の新たな国際協力が模索される中、我が国には国際社会において経済的にも技術的にも大きな期待が寄せられています。このような状況のもと、我が国は宇宙開発を活発に推進してその成果を世界的に享受できるようにし、国際的な期待に応えていかなければなりません。また、平和目的に限り宇宙開発を進めてきた我が国が率先してその役割を担う必要があります。そのためには国内外の的確な情勢判断や、宇宙開発の普及啓発、宇宙開発を通じて蓄積してきた情報の交換を行い、また国際協力の核となる人材の国際交流等を積極的に行い、将来の人材育成をはかることが必要です。そこで国内外において宇宙開発の発展を促すための新たな組織を発足させ、その組織により、技術成果の有効的な活用及び需要の創造、国際協力の推進等を図っていくことが重要かつ不可欠です。

ここに、上記趣意に基づき、宇宙の開発に係る科学技術のさらなる発展を図るため、

  1. 1.宇宙の開発に係る科学技術に関する調査研究
  2. 2.宇宙の開発に係る科学技術に関する国際会議及びシンポジウムの開催、協力及び助成
  3. 3.宇宙の開発に係る科学技術に関する普及啓発及び人材交流の促進
  4. 4.その他目的を達成するために必要な業務

を行い、宇宙開発基盤の整備、拡充を図り、我が国の宇宙開発及び利用の発展及び拡大に寄与することを目的として、「財団法人日本宇宙フォーラム」を設立するものであります。
今世紀もあとわずかとなり、21世紀の人類のさらなる発展のため、これまでの宇宙開発で得られた成果を次世代につなげていくために、今こそ、その基盤を築く時であり、この財団設立の趣意を皆様にご賛同賜り、特段のご支援、ご協力を頂戴いたしたく、ここにお願い申し上げます。

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