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2017.04.07
お知らせ「JSFだより 第90号」を発行しました

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「JSFだより 第90号」を発行しました。

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http://www.jsforum.or.jp/maagzine.html

 

◆◇◆   JSFだより 第90号

   

発行:2017年4月7日

一般財団法人 日本宇宙フォーラム

 

平成28年度が終わり、新年度が始まりました。世間では桜の花が咲く中で入学式や入社 式が行われるシーズンです。年度末には、毎年恒例のSSAに関する国際シンポジウムが 開催されました。今回はMDAのテーマも取り込まれ、盛況に終えることができ、両分野 での関心の高さが伺えました。JSFでは今後もこれらのテーマでの取り組みを続けてい きたいと考えております。今年度もJSFだよりをよろしくお願いします。(編集長YK)

 

<< 目次 >>

1.イベント案内

 ・「第2回 全国人工衛星・探査機模型製作コンテスト」のご案内

2.JSF活動報告  

 ・宇宙実験支援~国際宇宙ステーションでのマウス長期飼育~  

 ・みちびきキッズ ペーパークラフト教室を全6回開催  

 ・「宇宙空間の安定的利用の確保に関する国際シンポジウム-SSA、MDAを中心として」開催  

 ・MDA Study Sessionの開催  

 ・センチネルアジア10周年記念式典、JPTM2017の開催  

 ・スペースデブリ観測施設移管署名式

3.特集  

 ・MOS-1衛星打上げから30年の今、思うこと(その1)  

4.紹介コーナー

 ・「理事長の独り言」第22号掲載のお知らせ

 

 

◇◆1.イベント案内

◆「第2回 全国人工衛星・探査機模型製作コンテスト」のご案内

岐阜県と各務原市は、先人の空・宇宙の憧れ、挑戦の物語を伝え、子どもたちにチャレンジスピリットと感動を与える博物館を目指して、2018年3月のオープンに向けて「かかみがはら航空宇宙科学博物館」(オープン後は「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」に名称変更)のリニューアルを行っています。

 

このリニューアルを広く知らしめ、同博物館の魅力を高めるべく、高校生以上を対象とした人工衛星・探査機の模型コンテストが開催されています。(昨年に続く第2回目の開催)

優秀作品は表彰され、リニューアルオープン後の博物館に展示される予定です。

この機会をぜひご利用ください。

日本宇宙フォーラムは、本コンテストの開催に協力しています。

 

http://www.city.kakamigahara.lg.jp/museum/14565/018394.html  

 

△詳しくは各務原市のホームページをご覧ください。

 

◇◆2.JSF活動報告

◆宇宙実験支援~国際宇宙ステーションでのマウス長期飼育~

 

宇宙に長期間滞在すると、健康な宇宙飛行士でも骨量の減少や筋肉の萎縮が 起こることは、よく知られています。宇宙でのこれらの変化は、地上での 寝たきりや高齢者に見られる変化と似ていますが、骨密度の減少は骨粗 しょう症の患者さんの約10倍、1日のふくらはぎの筋肉の減少は寝たきり の方の2日分、高齢者の約半年分という速さで進行します。

 

マウスは、ヒトと同じほ乳類であり、ヒトでは難しい実験条件の統一や 詳細な解析が可能なため、地上でもマウスを用いて、様々なヒトの病気の 解明、研究が進められています。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、 宇宙でマウスを用いた研究を行うため、「きぼう」日本実験棟にある 遠心機付き生物実験装置にマウス飼育ケージをセットし、微小重力環境と 遠心による人工重力環境の両方でマウスを長期飼育するシステムを開発しました。

 

第1回小動物飼育実験として、2016年7月から8月にかけて35日間、 マウスの長期飼育が行われました。世界でも日本だけが持つ軌道上での 人工重力環境(1G)と微小重力環境(μG)の飼育環境において、 それぞれ6匹個別飼育され、全数生存帰還を果たしました。重力の異なる 環境での宇宙同時飼育も全数生存回収も世界初でした。 現在、これらのマウスは、平成24年度「きぼう」利用テーマ(重点課題 区分)において選定されたテーマの1つ、生命科学研究「マウスを用いた 宇宙環境応答の網羅的評価(代表研究者:筑波大学 高橋智 教授)」において 詳細に解析されています。

 

第1回小動物飼育実験をベースに新たな取り組みを加えた実験が 計画されており、第2回目小動物飼育実験は、2017年夏ごろの打上が 予定されています。

 

JSFでは、これらのマウス実験において、実験提案者(研究者)や JAXA等と協力して、打上前のマウスの準備から帰還後のマウスの解析を含む 実験計画全体をまとめ、主に研究者作業に関して様々な支援を行っています。

「マウスを用いた宇宙環境応答の網羅的評価(代表研究者:筑波大学 高橋智 教授)」 http://iss.jaxa.jp/kiboexp/field/scientific/

 

国際宇宙ステーション・「きぼう」における、長期飼育マウスの 全数生存帰還の世界初の達成ならびに次世代仔マウスの誕生について

http://iss.jaxa.jp/kiboexp/news/20161013_mouse.html

35日間の長期飼育で骨や筋肉の量が顕著に減少 ~「きぼう」における、長期飼育マウスの地上分析速報~ http://iss.jaxa.jp/kiboexp/news/20161205_mouse.html

 

 

◆みちびきキッズ ペーパークラフト教室を全6回開催

 

準天頂衛星「みちびき」について広くご理解いただくためのイベントが、準天頂衛星 システムサービス株式会社により全6回開催され、当財団は事務局を担当しました。

 

みちびきキッズという名前が示すとおり、対象は小学生のみなさん。 「みちびき」のペーパークラフト工作やミニ測位体験ゲームを通じて、みなさまの 暮らしに役立つ「みんなのみちびき」についての理解を楽しみながら深めていただ こうというものです。

 

開催会場は以下の通りです。

第1回:「はまぎん こども宇宙科学館」(神奈川県横浜市)

第2回:「向井千秋記念子ども科学館」(群馬県館林市)

第3回:「日本科学未来館」(東京都江東区)

第4回:五反田文化センター(東京都品川区)

第5回:千葉県立現代産業科学館(千葉県市川市)

第6回:つくばエキスポセンター(茨城県つくば市)

 

今年度の開催は、盛況のうちに終了いたしました。 開催結果等詳細については、みんなのみちびきwebより開催レポートをご覧ください

★「みちびきキッズ ~ペーパークラフト教室~」開催結果一覧 http://michibiki.space/topics/event_papercraft.html

2017年度打ち上げ予定の準天頂衛星「みちびき」2・3・4号機の応援を、 どうぞよろしくお願いいたします!

 

 

◆「宇宙空間の安定的利用の確保に関する国際シンポジウム-SSA、MDAを中心として」開催

 

内閣府宇宙開発戦略推進事務局は、3月2日、3日に、品川グランドホールで「宇宙空間の安定的 利用の確保に関する国際シンポジウム-SSA、MDAを中心として」を開催されました。 JSFは、このシンポジウムを事務局として支援し、2日間で延べ約500名の参加者を得て、 盛大に開催することができました。

 

シンポジウム当日は石原宏高内閣府副大臣を始めとする政府関係者からご挨拶をいただくと共に、 高田修三内閣府宇宙開発戦略推進事務局長、デソーテルズ米国務省新興安全保障課題担当国務次官補 代理代行を始めととする多くの方々から基調講演がありました。 そして、2日間に亘り、宇宙空間の安定的利用の確保に向けて考えられるSSAとMDAの課題について、 国内外の有識者から貴重な意見、情報を得ることができました。

 

今回のシンポジウムの開催の目的は、将来に亘る宇宙空間の安定的利用の確保に関する国際的な議論に 寄与すると共に、我が国の本課題に対する効果的かつ効率的な宇宙政策の実施に資するために、 我が国の宇宙政策の司令塔である内閣府宇宙開発戦略推進事務局が実施したものでしたが、 所定の目的は果たされたのではないかと思います。

 

今回ご発表をいただいた方々の原稿を、HPにアップしましたので、ご覧いただければ幸いです。

「宇宙空間の安定的利用の確保に関する国際シンポジウム-SSA、MDAを中心として」HP URL:http://www.jsforum.or.jp/stableuse/

 

 

◆MDA Study Sessionの開催

 

2017年3月1日、東京大学情報学環福武ラーニングシアターにおいて、MDA Study Sessionを開催しました。同会合は、当財団と東京大学が共催で開催 したものです。これまで、2015年11月から3回にわたり、海洋状況監視(MDA) の研究コミュニティを醸成することを目的に、小規模な研究者の研究発表や意見交換会を 開催してきましたが、今回の会合は平成28年度の節目として、海外からの海洋研究の有 識者も招聘し、拡大会合として開催しました。 国内外から約70名に参加いただいた同会合では、海洋協力・政策、海洋環境監視、船舶 監視、船舶運航の4つの分野での宇宙技術を用いた最新の研究の発表とディスカッション が行われました。キーノートスピーチとして、米国家海事統合部(NMIO)のメキシャ・ マーシャル女史を招き、NMIOのMDA活動の概要や、理解増進活動について情報共有 がなされました。また、内閣官房総合海洋政策本部事務局の木下参事官に招待スピーチを いただき、盛況のうちに終えることができました。ディスカッションでは、日米欧アジア 地域の研究者がお互いの研究分野で研究手法に関する質疑が活発に行われ、MDA分野で の研究者の関心の高さがうかがえました。 JSFでは、MDAの研究コミュニティ醸成のために、今後も引き続き、このような会合 を定期的に開催していきたいと考えております。

 

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◆センチネルアジア10周年記念式典、JPTM2017の開催

 

2017年3月7-9日、ベトナム・ハノイにおいて、ベトナム科学アカデミー(VAST)、 ベトナム農業地方開発省(MARD)とJAXAの共催でセンチネルアジア10周年記念式典 並びに、第4回Step3(*1)共同運営チーム会合(JPTM2017*2)が開催されました。 JSFはこの会合の開催支援を行いました。

 

センチネルアジアは宇宙技術の災害管理への利用推進を目的として、アジア太平洋宇宙機関 会議(APRSAF)のイニシアティブとして2006年より活動を開始し、現在27の国・ 地域から89機関・大学、15の国際機関の計104のメンバーが参加しています。 10周年記念式典では、現在運営委員会で策定が進められている長期戦略の検討状況の 報告、10年の活動で得られた成功事例の発表、3部門(データ提供機関・データ解析 機関・防災機関の機関別)それぞれからの功労機関、並びに最功労者の計4者への 表彰が行われました。またJPTMではセンチネルアジア改革(エボリューション) を共同で推進するための議論並びに、前回会合以降の活動進捗が確認されました。 次回JPTMは、2018年初めに、台湾にて開催の予定です。

 

会議資料等は下記サイトをご参照ください。

https://sentinel.tksc.jaxa.jp/announce/2012/07/26/SECRisis0001201207260001/SA3JPTM4/index.html

 

*1:センチネルアジアは2006年より活動を開始し、Step1(2006-7)、 Step2(2008-12)、Step3(2013-)と段階を経て活動を推進してきました。 *2:JPTM:Joint Project Team Meeting

 

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◆スペースデブリ観測施設移管署名式

 

JSFは、当時の宇宙開発委員会決定に従って1998年からスペースデブリ等観測 施設設備整備を行い、岡山県の美星スペースガードセンターの50cm望遠鏡は2000年度、 1m望遠鏡は2001年度から静止軌道周辺のデブリや小惑星観測を実施してきました。 同じく同県の上斎原スペースガードセンターのレーダ設備は、2004年度から中低高度のデブリ 観測を実施してきました。観測は全てJAXAからの観測委託契約に基づき、観測 データはJAXAに提供してきました。 政府は、宇宙基本計画に基づきデブリ観測の拡充を目指すこととなり、JSFが これまで保有してきた両スペースガードセンター観測設備をJAXAに移管する ことを決定し、この度、JSF-JAXA間において2017年4月1日付けで 「無償譲渡契約」に合意、3月30日、JSF坂田理事長及びJAXA奥村理事長に よる契約書署名式をJAXA東京事務所で執り行いました。 今後、JAXAは望遠鏡については改修、レーダについては更に高性能化を図り、 2020年度ごろを目処に、新設備による観測着手を予定しています。

 

署名式1.png 

署名式後のJAXA奥村理事長(左)とJSF坂田理事長 

 

◇◆3.特集 ◆MOS-1衛星打上げから30年の今、思うこと(その1)

 

今年2月13日、「初の地球観測衛星打上げから30年、地球観測の今後」と題するシンポジウム が開催されました。1978年の海洋観測衛星(Marine Observation Satellite(MOS))-1 衛星概念設計から1987年打上げまで10年に亘り、開発に関わった経験から、今、思うことを纏めて みました。MOS-1は開発に10年の年月を要しましたので、我が国の地球観測衛星計画は、 実は、40年の歴史になります。

 

海洋観測衛星「もも1号」(MOS-1)は、地球資源の有効利用、環境の保全等に 資するため、人工衛星による地球観測システム開発の一環として、地球観測衛星の 共通的技術の確立及び海洋現象の観測を主目的としたわが国初の地球観測衛星です。 「もも1号」には可視近赤外放射計(MESSR)、可視熱赤外放射計(VTIR)、 マイクロ波放射計(MSR)の3種類のセンサーを搭載し、1987(昭和62)年2月19日 N-IIロケット7号機で打上げ、1995年11月29日に停波、足掛け9年の運用を終え ました。後継機の「もも1号b」(MOS-1b)は「もも1号」と同じの性能を有し、 1990年(平成2年)2月7日、H-Iロケット6号機で打上げられ、7年の運用を 終え1996年4月17日をもって運用を停止しました。

 

地球観測衛星は、大別すると①防災・災害監視、農林・水産等向けと、②気候変動等の グローバルな観測向けに分類されます。②は国際間の協力により推進、①はそれぞれの 国でプロジェクトを推進していると言ってもよいと思います。

 

我が国の本格的な地球観測衛星開発計画は、元々、MOS-LOSシリーズ、即ち、 海洋観測と陸域(Land)観測の各衛星を2年毎に打上げ、データ提供の継続性を 担保する計画として国内的な議論が進みましたが、MOS-1計画が具体化するころには、 後継構想は殆ど消えてしまったのが現状でした。MOS-1は我が国初のオールジャパン 体制による開発を目標としたプロジェクトで、当時のNASDAとしては、最初で最後の、 EM-PM-FMのフルモデル開発形態を採用しました。MOS-1の打上げを間近 に控えた時期に、何とか継続性を軽微な経費でできないかとの要望に応えるために、 海外からの調達コンポーネントはFM用として購入していたので、衛星システムPMを リハービッシュすることで、フライト用として活用できる目途が立っていましたから、 当時、約30億円の予算要求で「もも1号b」を開発(打上げ費は別)、打上げが できました。このようにMOS-1、MOS-1bは、両衛星で1987年から 1996年までの10年間運用されました。それに続いて当時の通産省(現、経済産 業省)との共同開発で実現した資源探査衛星JERS-1(ふよう1号)は、1992年 から1998年まで運用されましたので、MOS-1からの継続性の点では、1987年 から足掛け12年間継続してデータ提供されたことになります。しかし、その後の 「みどり1号」、「みどり2号」は、それぞれ1996年、2002年に打上げ後、 僅か10ヶ月で不具合が発生、継続的に運用ができませんでした。これらの後継衛星は、 2006年の「だいち1号」まで待つことになり、「だいち1号」も、目標寿命5年を 越えた2011年3月東日本大震災発生時の観測データを提供しましたが、打上げから 6年目に入った直後の 2011年4月、衛星が故障し、運用を停止しました。 後継機である「だいち2号」は、3年後の2014年に打上げられましたが、防災・ 災害監視、農林・水産に利用可能な可視光センサーは、「みどり1号」から「だいち 1号」までの5年間我が国自前のセンサーデータ提供が途絶え、更に、「だいち1号」 運用停止(2011年)から、現在に至るまで同じように可視光センサーデータが 途絶えています。

 

一方、フランス・米国の計画は対照的です。MOS-1衛星の開発当時、フランスも 自前の地球観測衛星計画(SPOT計画)を立上げ、MOS-1同様可視光センサー 用として、世界で初めてCCDを使う計画でした。結果的には、SPOTはMOS-1 より丁度1年早く打上げられ、ご存じのとおり、フランスのSPOT計画は現在も 切れ目なく継続中です。1972年から始まった米国NASAのLANDSAT計画 は今なお、継続されています。最新のランドサット8号は、LDCM(Landsat Data Continuity Mission)として計画された衛星です。 45年以上の歴史を持つランドサット計画で蓄積されたデータの連続性を持つデータ を提供することが、ミッションの主な目的です。今後の我が国の地球観測衛星計画を 考えるとき、参考とすべき計画ではないでしょうか。

 

 

◇◆4.紹介コーナー

◆「理事長の独り言」第22号掲載のお知らせ

 

「理事長の独り言」と題して、JSF理事長が執筆するコラムをホームページに掲 載しております。現在新たに第22号を掲載中ですので、ぜひご覧く ださい。

http://www.jsforum.or.jp/info/2017/2-5.html △【第22号】情報収集衛星(その1)

http://www.jsforum.or.jp/info/2016/hitorigoto.html △「理事長の独り言」全集

 

 

  

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