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28年度開催結果 絵画の部 審査委員長 講評

審査を終えて

絵画の部 審査委員長

里中 満智子

 「わたし」が強く意識されるテーマなので、例年よりも「自分自身」あるいは「人間」の存在が強調された表現が多くなるかな?と予想したが、その予想ははずれてしまった。と、いうより、これまでにも多くの作品に「自分自身の視点」は、ごく当たり前のように表現されていたのだから、急に「自分の存在」が意識されるというわけではないのだ。つまり——
 かなり以前から、現代の子供たちにとって宇宙は「自分の明日と切り離せない現実」と認識されていたということだ。
 私が小さいころは「宇宙は未知の空間」「自分の生活とは遠い存在」「宇宙旅行なんて100年以上先の事、しかもごく一部の人にしか関係のない分野」と思い込んでいた。
 着実な科学の発展により、宇宙は今や子供たちにとって身近な存在になっている。「いつか自分も行けるかも知れない」「そして、自分はいつか宇宙開発に関わる仕事をするようになるかも知れない」という夢は現実味をおび、「だからこそ知っておきたい」という探究心に結びついている。
 今回の絵画部門の応募は小学生一万七三八点、中学生一一三一点。中学生の割合が少ないのが寂しいが…小、中学生とも力作ぞろいだった。
 宇宙と自分との関わり方を真剣に考えている作品が多く、物事を深く考え始める中学生になると「生命と魂」「宇宙を作る絶対的存在」を感じさせる哲学的な作品もあり、感心させられた。  各科学館には、子供たちの自由な発想を後押しし続けて頂ければ嬉しい。
 こういう絵画コンテストに応募すると決めたときから、「何をどう描こう?」と考え始める。そして考えを纏めるために改めて「調べてみよう」と思う。そして「知る」。知識や意識は能動的に近づいてこそ身に付く。絵を描く事は考えを深めるきっかけになる——と信じている。


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