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27年度開催結果


2015年 作文の部
<中学生部門>入賞作品
審査委員会特別賞

「冥王星のハート型に思うこと」
岡山県 岡山大学教育学部附属中学校2年 山本 満帆
 
 今年の七月、NASAは探査機ニューホライズンズが撮影した冥王星の最新画像を公開した。そこには、ハート型の氷の大平原が広がっており、拡大した部分には一酸化炭素の氷の割れ目が走っていた。
 冥王星というと、太陽系で一番遠い星というイメージしかなかったが、このハートを見た瞬間、とてもかわいらしく、ずっと親近感を持てる星にイメージが変わった。ニューホライズンズは、二〇〇六年から九年半かけて、四十八億キロメートルの距離をたった一人で(一機で)旅して、私たちにこんな素晴らしい映像を届けてくれたのである。本当にあなたはえらい、よく頑張ったとほめてあげたいと思う。
 考えてみると、宇宙はわからないことだらけだ。宇宙の起源はビッグバンから始まったとか、いろんな物理学的な研究から仮説が立てられているが、実証するのは大変難しい。その昔、地球が丸いと思われていなかった時代から、様々な科学技術の進歩により、外に向かって人間の活動範囲は広がってきた。分からないことを知りたいという知的好奇心が科学の発展の第一歩なのだと思う。
 そういう意味で、今回のハート型は、私たちにもなぜ、どうしてという疑問を身近に想起させる貴重な成果だと思う。ハート型の氷層というのは偶然に出来たものであろうが、そこに何かの意味、月でもちをつくうさぎのような物語を想像してしまう。ひょっとして宇宙人からの何らかのメッセージではないかとも思ってしまう。
 宇宙人は太陽系のはるか遠く、何百光年も先に確かにいるのだと思う。だけど、私たち地球人も含めて、宇宙人同士がお互いに出会うことはとても難しく、出会うための宇宙船やテクノロジーを持った星はあまりないのだろう。遠くの星で、私たちと同じように、流れ星に願いをこめて、瞬く星と「きれい」と眺めている宇宙人がきっといるのだろうと思う。あの星に異星人が住んでいるかなと思っている宇宙人もいるであろう。そう思うと、お互いに出会えなくても相手のことを思っているような関係が、私たち地球人と宇宙人の間にあるのではないかと思う。
 冥王星のハート型を遠くの星から観察している宇宙人もいるかもしれない。彼らに、このハート型が地球人からの親愛の気持ちを示すオブジェとして見なされればよいのにと、勝手に想像してしまう。今回の発見が、新たな宇宙の神秘を解き明かしていくきっかけになればよいと思う。私たち、若い世代が、これからも宇宙に関心をもって、道を切り開いていけるように、ニューホライズンズは別の天体を目指して今も飛行を続けている。「がんばれ、がんばれ、ニューホライズンズ」と遠くから応援を続けたい。

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