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25年度開催結果


2013年 作文の部<小学生部門>入賞作品
特別賞 宇宙政策担当大臣賞

「緑の火星」
埼玉県 川越市立月越小学校4年  清水 人緒
 
 ドアが開くと、まるで草原にいるような香りがお客様を出むかえる。お客様は深こきゅうをする。暗やみの宇宙に、一面緑がおいしげっている。お客様は、ここの香りにひたるために宇宙バスに乗ってやって来る。
 そう、私がはたらいている会社は火星にある「グリーンエアーカンパニー」。火星で最初の会社だ。私たちの会社は、暗い宇宙に緑があふれるオアシスを作り、地球に帰ったような、なつかしい気持ちになれる緑の香りをていきょうする。火星にミントやアロエのハーブガーデン、四葉のクローバーだけ丘一面にはえている四葉の丘、音楽に合わせて水の出るメロディーふん水を作るプランもある。そして最初のプランが「沼」を作る計画だった。
 二〇一三年六月●日。今日は、学校のじゅ業で近くの児童館のプラネタリウムに来た。いすにすわると、まるで宇宙船に乗りこんで、旅に出るみたいだ。ワクワクしてむねが高鳴った。電気がいっしゅんで消えて、そこは真っ暗な世界になった。たくさんの星がかがやきだした。すいこまれそう。
「うわーあ。」
 感動して私は学校から帰るとすぐに、図書館へ行った。「うちゅう・月」という本を手に取る。「世界で最初に宇宙に行ったユーリ・ガガーリン」とドーンと書かれていた。一九六一年四月十二日。まだ、お母さんも生まれていない。それからたった八年後、アポロ十一号が初めて月に着陸した。アームストロング船長が、月に初めて足あとをつけた写真があった。この時、じいちゃんはテレビで着陸のしゅんかんをみていたそうだ。
「すごい!空にうかんでいる月に立っている。飛びはねている。感げきしたよ。」と、いつもより高い声で何度もうなずきながら言っていた。今でもあるその足あとを見てみたい!
 そしてこの冬、若田光一さんが日本人初の宇宙船「きぼう」の船長になる。「きぼう」を作るため、四か月半も若田さんは宇宙にいた。地球に帰って若田さんはこう言った。
「ハッチが開いた後、地球の草の香りがシャトルの中に入ってきた時に、やさしく地球にむかえられたような感じがしました。」
 私はその言葉を聞いて、地球は草の香りなんだと思って「スーハー」と深こきゅうした。
 宇宙には草がないらしい。緑もない。あれから私のゆめが決まった。
 「火星グリーンプロジェクト」。チームのリーダーは私だ。火星に古代ハスのさく「沼」をつくる計画だ。まず水が必要だ。仲間たちと水げんをさがす。地球にある温泉をさがすそうちでほった。毎日ほる。でも、水は出てこない。もう一年もほりつづけている。
 ある日、
「本当に水は出るのかな。」と副リーダーが言った。ここで私が「もう水は出ないかも。」と思ったり、言ったりしたら、みんなあきらめてしまう。
「ぜったいに水は出る。信じてがんばろうよ。」と、私は言った。
 そして、みんな汗びっしょりになってほった。その三か月後、いきなりゴボッと音がしてわっーと水がわきでてきた。
「やったー。やっと水がでたー。」
 汗をふいている仲間の顔は、泣き笑いみたいだ。みんなの心がつながったように感じた。
 それからは早かった。水のでた所に「沼」をつくり、一か月で「も」ができた。水面が緑色にそまった。そこにハスのたねを置く。数か月でピンクと緑で沼がうまった。
「すごーい。本当にさいたぞー。」
 ジャンプをしたり、だきあったりした。
 花がさいて一か月ぐらいたったころ、沼を見ていた仲間がさけんだ。
「大変だー、ハスの葉がかれているぞ。」
 美しかった緑の葉は、茶色くなってぐったりしている。水面がこい緑色になっていた。
予想外の「も」の大発生で、ハスが育つ場所がなくなってしまった。大ピンチだ。そこで植物を育てるプロ、ばあちゃん博士の出番だ。ばあちゃんはひと目沼を見て言った。
「カモだよ。カモはよぶんなもを食べて、沼のそうじをしてくれるから。」
 地球からカモ百羽を急いで送ってもらい、すぐにカモを投入した。すると三日後には、きれいな緑の水面にもどっていた。カモがよぶんな「も」を食べてくれた。「も」は空気をきれいにする。古代ハスは大きく成長した。大きな葉とピンクの花で、私たちはいやされる。この沼は「じゅんかん」のシステムの場所だ。全部が助け合っている。私が子どものころに住んでいた市にあった「伊佐沼」。私は火星にこれを作りたかったのだ。
 今では古代ハスの葉で糸を作る研究を始めた。成功すれば火星でぬのが作れる。ハスドレスやハスぶとんも作りたい。私のゆめはどんどん広がる。宇宙のように果てしなく!

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