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18年度開催結果


2006年 作文の部<小学生部門>入賞作品
文部科学大臣賞

「みんなで笑おう」
交野市立妙見坂小学校4年生  岡田 智実
 
 私は、ワライ星からきたモトです。今回初めて地球に遊びにやってきました。案内してくれるのは宇宙文通友達のトモミ。地球でのいろんなことを教えてもらっています。それにしても地球は本当に美しい星です。青い空、緑の木々、明るい太陽の光。感激します。なんてすばらしい星なのでしょう。でもトモミの話によると、どこでも美しいというわけではないようです。残念なことに、争いのある国もあるらしいのです。そんなことを聞きながら歩いていると、ヒラリと一枚の葉が落ちてきました。私はそれを拾ってトモミに聞きました。
「ねえ、地球の木って何を食べているの?」
「光合成をしているのよ。」
「コウゴウセイ?何それ?」
「光合成というのは、植物の栄養の取り方。私達人間は食べ物で栄養を取るんだけど、植物は雨や地面から水を、あと空気から二酸化炭素を取り入れるの。でもそれだけではだめ。あと太陽の光をエネルギーにして、自分の体で栄養をつくるの。そして、その時に酸素を出してくれてるんだけど、この酸素のおかげで、私達呼吸をする生き物が生きていけるようになったの。」
「本当? すごいね! じゃあこの地球の生き物たちはおたがい協力しあって生きているのね。でもその植物の光合成って、私達ワライ星の人達の栄養の取り方ににているわ。」
「へえ。どういう所が? 教えて!」
 そこで今度は私が、ワライ星の人達のことを教えてあげることになりました。
「私たちだって、食べ物は食べるのよ。でも、それだけでは栄養にならないの。笑いが必要なのよ。笑うと、食べ物が栄養になって消化されるの。ちょうど、笑いが地球の植物にとって、太陽みたいなものかしら。」
「へえ、じゃあワライ星ではみんな笑っているの?」
「もちろん! だって笑わないとおなかがすくもの。」
「そういえば、あなたこの家に来た時から、ずっと笑ってたものね。なんてゆかいな人なんだろうと思っていたのよ。それじゃあ、あなたの星の人達は争い事なんてしないの?」
「当たり前よ。そんなことをしていたら、栄養がとれなくなって、死んじゃうわ!」
「ワライ星って平和なのね。私達の地球もそうだったら、争いなんてなくなるのに……。そうだ! その話みんなにしようよ。今の地球では、笑いが少なくなってきているもの。」
 私はびっくりして言いました。
「みんな私の言うことわかってくれるかな?」
「大丈夫。とにかくやってみようよ!」
 こうして私は、大ぜいの前で、ワライ星の話をすることになってしまいました。
 いよいよその日、9月12日がやってきました。しかもこの日は私の誕生日でもあるのです。ワライ星では誕生日というのはとてもいいことのある日だと信じられています。私は心の中で大丈夫と言いきかせながら、みんなにむかって話し始めました。最初はトモミに話した通りのことを話しましたが、地球の人はあまり関心を示してくれません。しーんとしています。またこんな声も聞こえます。
「いやなことばかりだと、笑う気にもなれないよ。」
 私はちょっとあせりましたが、気を取り直して言いました。
「とにかく笑ってみましょうよ。きっといやなことも忘れるから。」
 私もそろそろお腹がすいてきていました。笑わないとたおれそうです。その時です。さっき文句を言っていた黄色い髪の毛の人の頭に、チョウがとまって蜜を吸おうとしました。私はおもわず笑ってしまいました。
「アハハハハ。」
 私の笑い方がおかしかったのでしょうか? 突然子ども達がつられたように笑い始めました。
「キャッキャ」という声があちこちで聞こえます。それを合図にしたかのようにあちこちで急に笑い声が聞こえはじめたのです。
「わっはっは。」「あっはっはっは。」「これは楽しい。ハハハハハ。」
 あっという間に地球は笑いでいっぱいになりました。でもそれだけではありません。さっきまで鉄砲をかまえていた人たちも、鉄砲や軍服まですててお腹に手をあてて大笑いをしていたのです。私はうれしくてますます大きな声で笑ったのでした。
 あれから地球はどうなったって? それは想像におまかせしましょう。ただ、地球もわく星対抗ワライコンテストには必ずでているようです。私も作文を書いていたら、そろそろお腹がすいてきました。さあ大きな声で笑わなくっちゃ。
「あっはっはっはっは!」


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