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17年度開催結果


2005年 作文の部<小学生部門>入賞作品
宇宙航空研究開発機構理事長賞

「宇宙飛行士MARIN」
横浜市立緑小学校3年生  伏見 真凜
 
  「おっはよー! 朝だよぉ!」耳元でアザラシロボットのスピカの大声がして目がさめた。「もう少しねむりたいよぅ……。」私はもう一度目をとじようとした。「いいのかなぁ? 今日は土星に行くんでしょ!」「そうだった!」急いで着がえる。私は今、子どものころからのゆめだった宇宙飛行士をしている。まだ人をのせられないので、くじら号というスペースデブリをあつめて星にかえるシップにのっている。いつもは地球の近くだけど、さい近土星近くのデブリがふえたので、私が行かせてもらうことになったのだ。はじめての土星。何だかワクワクする。「はらがへってはそうじゅうできぬ~!」スピカがフードマシンにカプセルを入れてくれた。「ありがとう、スピカ。おなか空いたぁ。」スイッチをおして、「オムライス!」とマシンに命令した。フードマシンは食べたい物をあっという間に出してくれるべん利なきかいだ。スピカはいつも、「電気の方がおいしいよ!」と私に電池をすすめてくれるけどね。「土星かぁ。昔は水があったらしいけど、もしかして宇宙人に会えるかな?」スピカがあきれて言った。「マリン、土星には何度もたんさていが行っているけど、そんな話聞いたことないよ。」「だからぁ、いたら良いなって思ったの。子どもの宇宙人なんかかわいいだろうなぁ!」その時、チーンと音がして、フードマシンのとびらが開いた。そして中にはおいしそうなオムライス、みたいにふんわり黄色い宇宙人の子どもがすわっていた。「きゃあ!」私はスピカのうしろにかくれた。「だれがよんだの?」宇宙人がしゃべった。「話せるの?」「おうちに帰りたい!」よく見ると、宇宙人の目から青くてキラキラ光る丸いものがポロンとこぼれた。「どこから来たの?」「レア。」「レアって、土星のえい星の?」「おうちに帰りたい!」「ごめんね。私が会いたいなんて言ったからかな?」「マリン、時間だよ!」スピカがよんでいる。「あのね、今から仕事で土星に行くの。だからレアによってあげる。おうちにつれて行ってあげるから!」「ほんと? ありがとう!」あわててシップにのりこむと、「土星めざして出発!」あっという間に地球は小さくなっていった。宇宙にはたくさんのデブリがうかんでいる。宇宙ステーションの部品や手ぶくろ、古くなった人工えい星……。放っておくと、とてもきけんなのだ。反たいに、星は少しずつへっている。だから、デブリをあつめて星にかえ、宇宙をきれいにするのが私の仕事。スピカと宇宙人はむ重力のせいでプカプカういている。「ベルトしないとあぶないよ。スピカと、えっと……。」「ピコ。ボクはピコ。」「私はマリン。こっちはスピカ。」「宇宙一のロボットさ。」スピカはとく意そうにはなをつき出した。ピコはニッコリわらった。「あっ、土星が見えてきたわ! もうすぐレアよ。」「本当?」ピコはまどにしがみついて外を見ている。「あれがレアだよ!」私はシップをレアに近づけて、着りくしようとした。「まって! こっちだよ!」ピコはレアのうらがわを指さした。うらにまわると、ブラックホールがあった。「あそこだよ!」「あそこ? ……分かった。行くよ!」思いきって黒いうずにとびこむと、洗たくきの中でぐるぐる回されたようなかんじがして、気がつくと別の銀河系にいた。「こんな所に入口があったなんて!」「あれがボクの星だよ。」その星は、青くて丸くてとてもきれいだった。星全体が水でつつまれている。水をくぐりぬけると、青い空とみどりの大地が広がっていた。私はおどろいた。「昔の地球にそっくり!」山のむこうから光がものすごい早さで近づいてきて、目の前で止まると宇宙人が二人おりてきた。「パパ、ママ!」「ピコ、心ぱいしたよ。良かった!」三人ともだき合ってよろこんだ。ピコは、私たちをしょうかいしてくれた。「そうですか、地球から……。私たちは昔、土星の近くに住んでいましたが、地球人がゴミをたくさんすてて宇宙をよごすので、この星にひっこしたのです。」ピコのパパがかなしそうに言った。「ごめんなさい! めいわくをかけて。でも安心して下さい。今、地球人は宇宙をきれいにしようとがんばっています。」すると、ピコのママやパパはえがおになった。「それはすばらしい! ではマリン、地球の代ひょうとして、宇宙同めいにさん加して下さい。今日から地球は私たちの仲間です。この宇宙電話をいつももっていて下さい。」パパは青い小さな電話をくれた。ピコがつかい方をおしえてくれる。「これがあれば、宇宙のみんなと話せるのね!」私は電話を大切にポケットにしまった。「会ぎのある時は電話します。」「はい! 私、これからも宇宙のおそうじがんばります!」私とスピカはピコたちに見送られて地球にもどった。三日後、電話がなった。「マリン、明日宇宙同めいの会ぎがあるよ。」ピコの声。いよいよ明日、私は地球の代ひょうとして、宇宙会ぎに出せきします!

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