「一般財団法人日本宇宙フォーラム」トップページへもどる 「宇宙の日」ホームページへ戻る
「宇宙の日」ホームページ

 

12年度開催結果


2000年 作文の部<小学生部門>入賞作品
科学技術庁長官賞

「火星人からのメッセージ」
名古屋市立名城小学校4年  井東 瞭
 
 ぼく達地球人が宇宙に住むようになって、五百年がすぎようとしている。地球に住んでいたころの人間ののうは、地球の重力のえいきょうで三分の一しか活動していなかった。いや、正しく言うと活動できないようにインプットされていたのである。ところが、五百年という無重力かんきょうの中で、のうは再び百パーセント活動し始めた。

 ミレニアム三千を目前に、ビッグニュースが宇宙中をかけめぐった。すごいなぞがかいめいされたのである。二千年にかい読されたヒトゲノム。あらゆる人のい伝子じょうほうが組みこまれているので、どんな病気の治りょうもかのうになった。それから千年、のうが百パーセント活動した今、このヒトゲノムのアルファベットの配列には、火星人からのある重大なメッセージが書きこまれていたのだった。
「わがあいする地球人達よ。われわれ火星人によって封印されしもの、今ここに開かれる。火星がほろびしわけ、ここにしるさん。」

 このメッセージによると、火星もはるか遠い昔は地球のように美しい川が流れ、緑豊かな星であった。火星人達は、平和なくらしを送っていた。しかし、文明が発達し、自然を考えない科学技術がものすごいスピードで進歩したので、火星はどんどんきずついてしまった。森林ばっさいによる砂ばく化、オゾンそうのはかいによる火星温だん化、ふえつづけるゴミの山。火星人が住めるわずかな場所をめぐってやがて戦争が始まり、自らの手で自らの星をほろぼしてしまった。わずかに生きのこった火星人達は、自然を考えない科学技術が進歩しないようにと、地球の重力でのうの活動を三分の一にした。そして、新しい星地球に生命のもとを送りこんだ。もしも、地球人が宇宙に行くようなことがあれば、またのうが百パーセント活動して、火星と同じ運命をたどることがないように、ヒトゲノムにメッセージをのこすことにしたようだ。

 火星がたどった歴史を知って、ぼく達地球人は、しばらく地球からはなれてくらすことになった。もちろん地球の美しい自然を取りもどすためである。い住する星はアルファケンタウルス星になった。スペースシャトルでこの星までは十万年かかるといわれていたけれど、光の速さで進むラムジェットエンジンが開発され、さらに速くしゅん間い動できるタイムワープ技術でこの星まで、かんたんに行けるようになった。

 アルファケンタウルス星にうつり住んだけれど、地球人はやっぱり地球が一番住みやすい星だということがわかった。青い星地球に住むためには、二千年にタイムワープするのが最もいいと考えられた。そのわけは、地球にやさしいかんきょうを考える人が多く、ゴミをへらしたり、リサイクル活動が各地で行われていたからである。

 ぼく達地球人は、地球にやさしい科学技術を伝えるために二千年にタイムワープすることになった。ただ一つ心配なのは、全員がいっせいにタイムワープを使うと時空がゆがんでしまうのではないかということである。宇宙のパワーを借りて、青い星地球のために、地球人のために成こうをいのった。

 ミレニアム三千のビックイベント、ミレニアム二千へのタイムワープのカウントダウンが始まった。
「十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、ゼロ。」

 ぼくが目を開けると、
「ミレニアム二千。コンピューターも無事にか動し、ガス、電気も問題ありません。」
というニュースが目に入ってきた。
「やったあー!ミレニアム二千時空OK。」
と大声でぼくがさけぶと、
「何ねぼけているの。早くベットでねなさい。」
といつものおかあさんの声がした。


もどる