「一般財団法人日本宇宙フォーラム」トップページへもどる 「宇宙の日」ホームページへ戻る
「宇宙の日」ホームページ

 

11年度開催結果


1999年 作文の部<小学生部門>入賞作品
(財)日本宇宙少年団事長賞

「ぼくの宇宙大ぼうけん」
佐野市立城北小学校3年  島田 大樹
 
 今日は、まちにまった宇宙都市への遠足の日です。宇宙都市は、宇宙空間にうかぶ人工わく星です。一週間前に行ってきた四年生のお友だちが「地球にいない動物や植物を見てきたよ。」と話してくれたので、ぼくはわくわくしながら宇宙バスにのりこみました。

 宇宙バスは、動いている感じがしないほど全くゆれませんでした。のりものよいをするぼくはほっとしました。たんにんの杉田先生の声が宇宙バスいっぱいに流れました。

「このバスの中は、地球と同じじょうたいにたもたれているから、ふつうに食事をとってもだいじょうぶですよ。でも、人工わく星についたなら、物の重さがなくなって何でも空中にういてしまうから、バスからうつるときは気をつけてね。」

 それから一時間がすぎました。窓の外を見てみると大きな人工わく星がいくつも回りながらうかんでいました。青い光や赤い光、黄色の光をはなちながら。前のせきからじゅんばんに宇宙バスをおりて人工わく星につながっているステーションに入っていきました。

 その時です。ぼくの親友の公平君がころんだひょうしに、赤いボタンを押してしまいました。それは、おん度を調せいするために、時々窓をあけるためのボタンです。

「あっ、こぼれたジュースが小さな丸いボールになって、とんでいっちゃったよ。」

と 、大きな声で公平君がさけびました。するとこんどは、ぼくが手にもっていた、食べかけのおにぎりが、その窓から、ちょうど出ていくところでした。ぼくは、あわてて手をのばしました。そのとたんぼくの体は、宙にういて、窓の外へとび出していってしまいました。すごいスピードです。もうだれもぼくを止めることができません。後ろから女の子たちのさわぐ声がしました。

 「ああ、どうしよう。ぼくは、どこまでとんでいくのだろう。」

 ぼくは、心細くて、なみだがでました。そのなみだの一つ一つが水色の小さいボールになってぼくのまわりをとりかこみました。そうしたら「ピイピイ。」と鳥の鳴く声がしました。ぼくは、びっくりしました。だって、それは地球で見たこともない動物が、ぼくのなみだを食べるためにたくさんあつまってきたからです。四枚の羽がはえていて、耳がうさぎのように長くて、目は、パンダのようにたれ目で、かわいい顔をしていました。頭をなでてあげると笑った感じがしました。気がつくと小さな星があつまった、川のような所にきていました。「ぼくは帰れるのかなぁ。」と心ぱいになった時、前から黄金の光をくるくる回しながら一台の宇宙パトロール船がやってきました。ぼくを見つけると、長いくだのような物が出てきて、ぼくは、それにすいこまれていきました。パトロールのおじさんが、

「体がひえちゃっただろう。飲みなさい。」

とあつい牛乳を入れてくれました。ぼくは、地球と同じように、人の安全を守るためにはたらいてくれているパトロールのおじさんにかんしゃしました。おじさんに、

「外を見てごらん。」

と、言われて見てみると、そこに、宇宙にほおり出された紙くずや、あきカンをひろっている船が見えました。

「宇宙をよごさないために、たくさんの人たちが、はたらいているんだよ。」

とおじさんが教えてくれました。

 けっきょく、ぼくは、すぐ、みんなに会うことができました。ぼくは、みんなにふしぎな動物となかよくなったことや、パトロール船に助けられたことや、せいそう船を見たことなどをくわしく話してあげました。


 宇宙都市への遠足からもどって、ちょうど半年がたった。ぼくはホットミルクを飲むたびに思い出す。宇宙へ遠足にいけるほど科学がはったつしても、見えない所で、宇宙で安全にすごせるように、また、宇宙がずっときれいでいられるように、たくさんの人々がはたらいていることを。


もどる