「一般財団法人日本宇宙フォーラム」トップページへもどる 「宇宙の日」ホームページへ戻る
「宇宙の日」ホームページ

 

11年度開催結果


1999年 作文の部<小学生部門>入賞作品
科学技術庁長官賞

「宇宙の日。みんなの心が輝く未来。」
玉穂町立三村小学校4年  嶋田 修一郎
 
 九月十二日。今日は宇宙の日。十年前の今日は、地球のゴミ問題が、いっきょに解決したすばらしい記ねん日なんだ。

 今日は朝から、あの真っ赤に光り輝く太陽に向かう予定。この一年間の地球のゴミを、もう荷台いっぱいにつめた大型宇宙船『クリーンシャトル号』が、「さあ、レッツゴー。」

 そうなんだ。ぼくは、この『クリーンシャトル号』をまかされている宇宙飛行士なんだ。「ハロー。こちらはクリーンシャトル。まもなく、太陽にとう着します。」

 地球のしゅう囲を回っている、宇宙ステーションからの交信がかえる。「ハロー。修ちゃん 。順調ですね。では、よろしく。」

 太陽のものすごい熱が、次第に、このクリーンシャトルの中にまで、少しずつ、少しずつ、しみ込んでくる。「熱い。とても熱いよ。でも、もう少しのがまんなんだ。」

 「ズズドーン。」その時、今まで出会ったこともないような、大きなばく発が、この太陽の表面で起こった。地球までまきこんでしまうほどの大きなプロミネンスが、はげしくうずを描きながら、ぼくのシャトルをおそった。

 「ウウオーッ。 ウウオーッ。」クリーンシャトル号のしせい制ぎょそう置の、けい報ボタンが鳴りひびく。シャトルは、ものすごい力で太陽からはね返される。はげしいゆれだ。

 ゆれは一時間ほど続いた。結局、この太陽のばく発で、一〇〇万キロほど地球の方向にもどされた。「でも、大丈夫。ぼくはいつも冷静だ。」だって、みんなから、地球をきれいにするという大切な役目が、まかされているから。

 ちょうど、二時間おくれて、目的地だ。太陽の表面の大クレーターに到着した。荷台いっぱいにつんできた、この地球のゴミを、太陽のこのクレーターの中に落とすんだ。

 「バサーッ。」いくつも、いくつも、一列になって、この一年間の間、地球上ですてられた、自動車、生ゴミ、冷蔵庫、テレビ、ふとんなどの列が、太陽の引力に引かれて、太陽の内部へとつき進んでいく。ゴミだけではない。戦争で使われる地らい、戦車、戦とう機、ミサイル、細きん兵器、核ばくだんなどの、地球上のよごれたものが、次々に続いていく。

 太陽内部に引き込まれたこれらのものは、みるみるうちに、高温の太陽の核ゆう合反応で、どしどしとかされていく。この太陽のようこうろからは、ダイオキシンなどの体に悪いものは、まったく出ない。そして、このクリーンシャトルで地球から運んできたものはすべて、太陽の内部で完全にとかされ、地球を暖かく包んでくれる太陽の光へと変わる。

 ぼくが、この宇宙船、クリーンシャトル号をそうじゅうして、もう十年になる。ぼくは、この自分の仕事が大好きなんだ。だって、このシャトルで地球上から運び去り、太陽の光のエネルギーに変えたものは、地球上ですてられたゴミだけではないんだ。人と人が殺し合う兵器、人と人とがにくみあう心。そんな地球上の人間のすさんだ心までも太陽に運び、燃やしつくすことができたんだ。

 今、ぼくの住む地球は、緑がいっぱいだ。そこに太陽の光が、さんさんと照り輝く。そして、なによりもすばらしいことは、人と人とが、やさしい、あたたかい心で、いっぱいに満たされていることなんだ。

 ぼくだけじゃない。この地球上に住むみんなが、みんなのこの地球を、今、とても大切に思っている。この地球は、みんなの宝物なんだ。みんなのすてきなやさしい心が、この地球全体をしっかりとつつんでいるんだね。

 「わあーっ。地球が見えてきたよ。」地球は、今日も美しく輝いている。ぼくは、もうすぐ、あのすばらしい地球にもどることができる。

 今日は、宇宙の日。今日も、太陽から、暖かい光がふりそそいでいる。『宇宙の日』は、ゴミだけじゃない。地球上から、よごれた心までも消えた『地球の日』なんだ。


もどる