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11年度開催結果


1999年 作文の部<小学生部門>入賞作品
文部省宇宙科学研究所長賞

「元気の出る宇宙の旅」
私立ノートルダム清心女子大学附属小学校4年  藤原 衣通子
 
  未来の銀河系は今とはずいぶんちがっています。地球のかんきょうおせんのために、元気がなくなった人間たちは、地球を飛び出し、銀河系の八つの惑星に元気を求めました。太陽の光エネルギーを利用することによって、八つの惑星は人間が住むことのできる星に生まれ変わっていました。さあ元気になる旅に出発です。

 まず、みんなが最初におとずれるのは水星です。太陽に一番近い水星には温泉がいっぱいわき出ていて、宇宙人も動物たちも虫たちも、宇宙に住むものはだれでも入って、はだかのつきあいができます。みんなはお湯につかり、のんびりとあたたまって、温泉たまごを食べたので、ちょっぴり元気になりました。でもまだまだ元気が足りません。

 次におとずれたのは金星です。金星はふしぎな色と音につつまれています。人間の耳では聞くことのできない超音波や電じ波のつくりだす光の色。刻々と色を変える美しいオーロラを見ながら、しずかな世界に耳をすましていると、町のそう音やコンピューターに苦しめられていたみんなは、ゆったりとしずかで安らかな時を過ごすことができました。でもまだまだ元気が足りません。

 火星ではいつも火星人たちがキャンプファイヤーをしています。地球では友だちがいなくてさびしかったみんなも、ここでは必ず友だちをみつけることができます。さまざまな星から集まった宇宙人たちが火を囲んで手をつなぎ、わになって歌ったり、おどったり、いつまでも笑い声がたえません。みんなはだいぶ元気になりました。

 次におとずれたのは木星。この星は自然がいっぱいです。足元からだけではなく、空からも木が生えていて、鼻の先に緑のはっぱが乗ったりします。みんなはその緑いっぱいの森や林をとおり、大きな木にだきついたり、登ったり、地球では見たこともない花をみつけて話しかけたり、こころから深呼吸をすることができました。木々の間にはったハンモックで昼ねをしたみんなはすっかり元気になりました。

 次は土星。この星では銀河系にすむさまざまな人たちのために、お米や麦、野さいや果物をさいばいしています。地球から来たみんなが見て回っていると、畑のそばに小さな小屋があって、そこに年取った土星のおじいさんがいました。このおじいさんが野さいの育て方や昔のおもしろい話をしてくれたのでみんなはとてもよろこびました。そして土で手や顔を汚しながら、野さいの苗を植えるお手伝いをいっしょうけんめいしました。するとおじいさんが帰りに、あつあつのやきいもをおみやげに持たせてくれました。心まであたたかくなりました。

 天王星は、さかさまの星です。夜と昼とがさかさまで、王様はこじきに、子どもは大人に、小鳥は水の中を飛び、魚は空を泳いでいます。だから、大人から子どもになったみんなは、真っ暗な昼に、熱いアイスクリームをふぅふぅ吹いてさましながら食べています。アイスクリームがまずくておいしかったので、みんなはとっても悲しんでよろこびました。

 海王星は、海の星です。その海の真ん中に大きな人差し指の形をした灯台があります。この灯台が宇宙を旅する宇宙船に信号を送って、道案内をしてあげています。ここをおとずれたみんなは、この灯台の一番てっぺんに登って、むげんに広がりつづける宇宙のはてのできるだけ遠くをぼうえんきょうでながめました。それから海に下りて、きれいな色の貝を拾います。その貝を耳に当てれば、やさしい波のうたがきこえるのです。そのうたはお母さんのこもりうたに似ていて、みんなはちょっぴり地球に帰りたくなりました。

 いよいよ最後の惑星、冥王星に着きました。この星ではたくさんのサンタのおじいさんが、宇宙ぜんぶの人々におくるプレゼントを作っています。地球におくるプレゼントもあります。みんなはその中に自分たちへのプレゼントを見つけて大よろこび。サンタさんがひとつひとつ心をこめて手作りしてくれたものだったからです。宇宙ぜんぶの人々にプレゼントを作るのは大変。みんなはサンタさんの手伝いをさせてもらうことにしました。ひとをよろこばせるおくり物を作るのはなんて楽しくて、うれしいものでしょう。みんなはいつのまにか元気いっぱい、銀河の旅の最後にとても幸せな気持ちになっていました。そして、たくさんのプレゼントを手に、地球に帰っていったのでした。わたしは、地球にすむみんながだれでも元気になれる、こんな宇宙の旅が本当にあったらいいな、と思います。もしそうだったら家族や学校の先生や、友だちとみんなで行ってみたい。


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