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10年度開催結果


1998年 作文の部<中学生部門>入賞作品
宇宙開発事業団理事長賞

「ヒューマン・コスモエボリューション」
穂積町立穂積中学校2年  浜口 智之
 
 人類が宇宙に夢を持ち二〇〇三年に、国際宇宙ステーションが完成して以来、新たな宇宙ソリューションがおきた。西暦二×××年、私はペーパープレインを操縦するパイロット。

「只今、宇宙空間をゆったりと飛行中。」

 国際宇宙ステーションが開かれてから、宇宙への道はめざましく発展していった。

 私が今乗っている飛行機も実は、紙で作られている。特殊な樹脂をコーティングすることで、紙がまさに金属と同一の物質に変化し、宇宙空間を飛行することができるのだ。

 宇宙ステーション開発以来、この過程に至るまでは、決してなまやさしいものではなかった。 1.安全性を重要視し、人間が住めることを深く探求する(有人宇宙研究) 2.微小重力では、生命はどのような変化があるのか(微小重力の研究) 3.宇宙をきり開いていくことを中心に考える(理工学の研究)と、研究に研究を重ねていった結果、実を結んだ。

 宇宙を新たな大地と考え、探求心を燃やし続けた人間の心の中には、強い宇宙へのあこがれと出発の夢があったからだろう。

 昔は地球から月をながめ、星を伝説の神々とし、人々と語り合い、自然現象へと結び付け、天を仰いでいた時代だった。

 時がすぎ、今確かに人間は宇宙空間を飛び、地球をながめて生活している。しかし、宇宙への出発は人類にとって、プラスばかりではなく、マイナス面も多く含んでいた。

 このマイナス面がありながら、あえて人間はなぜ宇宙をめざし、挑戦したのだろうか。

 それはこの宇宙ステーションから見える、眺めを見ればわかるはずだ。

 宇宙から見る地球は、水玉の周りに、柔らかな真綿のようにとりまくオゾン層が、なんとも言えないやさしさで、心に伝わってくる。この様子を見ると、地球も宇宙の一部であり、宇宙遺産だと思える。

 地球を愛する心があるからこそ、宇宙という未知の世界が知りたくなるのだ。

 こんなふうに考えさせてくれる宇宙空間こそが、人間に与えてくれた開拓地なのかもしれない。

 この開拓地は可能性を秘めている。地球という一つのわくの中の考えを、真っ向から崩さなければいけない時もある。地球上では当り前であっても、宇宙空間では通用せず生物にとってマイナスなことも宇宙では、プラスへと変えていけるおもしろさと想像の世界でもあるからだ。宇宙空間とは、マイナスとプラスが同居する可能性を秘めた空間。

 この空間を大地と考え、思考と想像力の種をまき、多種多用の花が咲かせられるかと思うと、頭の内は、アンドロメダのうずのように回っている。

 人類はこの空間への開拓を、心の目で切り開いてきた。ガガーリンが宇宙飛行に成功して以来、人間の英知とねばり強さと心のエネルギーでもって宇宙の挑戦がはじまった。

 ペーパープレインから、祖国地球を見つめる時、宇宙からのエネルギーが自分の心の中ではじけ、あらゆる自然現象や力強さ、そして美しさ恐ろしさが全身で感じとることができ、自分を見つめなおすことで、新しい自分も発見でき、喜びとおどろきがえられる。

 この感動が、世界の心を一つにして、世界平和の原動力となったのは、あきらかだ。

 人間にとって第二の大地になる宇宙空間、そこにさまざまな花が咲く時、本当の意味で地球というものが理解できるのだろう。

 新たな人間的宇宙進化

 人間の内にある探求心、チャレンジする勇気ある精神こそが、宇宙からのプレゼントではないだろうか。そうつぶやいて、窓の外を見ると、こうごうしくも奇蹟に満ちた地球が微笑んでいた。


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