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10年度開催結果


1998年 作文の部<小学生部門>入賞作品
文部省宇宙科学研究所長賞

「隕石に乗ってやってきた緑の使者」
佐倉市立上志津小学校5年  庄司 亮一
 
 ぼくたちの住んでいる地球は、金星のような灼熱でも無く、火星のような極寒でも無い、おだやかな惑星です。「水の星」や、「緑の星」とも言われる、海と陸をもった星です。

 ところが、今、この宇宙のオアシスは、危険な状態に、さらされています。車や、それらを作る工場、ごみ焼却所から出る、二酸化炭素や、ダイオキシン、ノックスが地球を破壊し始めているのです。ダイオキシンは生物を苦しめ、成長ホルモンを汚染します。二酸化炭素は、どんどん増えて、地球を温暖化し、気温を上げています。さらに、おそろしいことに、生活の中にあるフロンガスが、特に、極地に集まり、オゾン層を壊してオゾンホールを作っています。オゾンは地球の宇宙服のような大切な物です。このままでは、近いうちに大異変が地球をおそい、地球は壊れるかもしれません。壊れないまでも、生命の存在がむずかしくなるでしょう。ぼくたちは、そういったことを自覚して、少しでも早くきれいな地球へもどす努力をしなければなりません。植物は二酸化炭素を必要としますが、森林破壊などによって、緑がなくなることは、二酸化炭素の行き場所をますますなくしている、ということです。

 ぼくたちがよく目にする地球の姿は、衛星が撮影したもので、それは宇宙にいる何者かが見た景色と同じです。ですからその何者かが、

 「地球の緑が少なくなったな。」

 「地球が汚れているな。」

 「地球の宇宙服がやぶれ始めているな。」

と気づき、地球をきれいにする特別な植物の種をいん石にまぜて落として、おくり物にしてくれるといいと思います。それは緑の少ない所や、空気の汚れた所に落下して土の中にいん石と一緒に埋まります。種は水が無くても育ち始め、大きな葉を開いたり、枝を伸ばしたりして、そこから花のつぼみが一気に開いて何カ月もさき続けます。その間、汚れた空気や、二酸化炭素を吸ってしまいます。そして花の中の特殊な花粉で、きれいな空気に変えてはきだします。これを続けてから、花は枯れます。このような働きで地球の空気をきれいにするのです。しかしその植物は枯れても種はできません。なぜなら、それは宇宙からきたおくり物なので役目を果たしたら地球の土を肥やして終わり、となるからです。

 木は、季節が変わるにつれ、いろいろな姿を見せてくれます。春は花をつけ、人々の目を楽しませ、夏にはこんもりと葉をしげらせ暑さをさけるために、人々に木かげをあたえます。秋になると紅葉してきれいな色になり、落ち葉は栄養の豊富な土になり、実もつけます。冬にはすっかり葉を落とし空を広く見せてくれます。それだけではありません。そのほかにも人々のいこいの場となったり、動物や虫の住む場所になるのです。さらに山林は雨水を貯えたり、土砂くずれを防いだり、空気をきれいにしたりします。又、強風やそう音を防ぐこともします。身近な草花は人々の心を和ませたり、動物のえさになるなど、生き物にとってかかせない物なのです。

 ぼくは、植物が好きなので、よく花を育てたり、つんだりします。花をつむと何の花かを調べ、新種を発見したような気分になることもあります。花や、作物の育つ様子を見るのも楽しいです。

 ぼくたちの地球は、銀河のはしにある小さな惑星にすぎません。しかし、広大な宇宙には、どこかに生命体があるでしょう。実際に火星から飛来したいん石に、バクテリアらしきあとがのこっているのを見て、人々は一時期、大さわぎをしましたが、まちがいだったと発表された時は、がっかりしてしまいました。でも、まだ可能性はあります。

 今の環境問題を解決するのは、二十一世紀のぼくたちの役目です。しかし、宇宙から特別な緑のおくり物が来て、原始地球のようにすみきったきれいな空気に帰ることができたら、とてもうれしいです。

 地球は、緑によってずいぶん救われます。もし、そんなすばらしいおくり物が来たら、今度はぼくたちの方から宇宙に恩返しをしなくてはなりません。今、ネームプレートを乗せた火星探査機の打ち上げ準備が着々と進んでいますが、そのネームプレートにはぼくと家族の名前ものっています。もし、その探査機によって、火星の地球化が可能とわかったら、今度は名前だけでなく、地球の緑を乗せて行きたいと思います。


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